戦いの舞台は名コースの名阪
サマーブレイクが明け、いよいよ今シーズンもいよいよ終盤戦へと突入しました。カワサキのファクトリーチーム「Team Kawasaki R&D」から国内最高峰のIA1クラスに参戦する内田篤基選手は、KX450SRとともにこのタフな1戦に臨みました。

前戦の北海道大会では見事な追い上げで3位表彰台を獲得し、確かな手ごたえを掴んでいた内田選手。しかし、今回の舞台となる名阪スポーツランドは、国内屈指の難易度を誇るコースです。
奈良県山辺郡に位置する名阪スポーツランドは、関西におけるモータースポーツの聖地として広く知られており、全日本モトクロス選手権の開催地のなかでも屈指の難易度を誇ります。最大の特徴は、乾くとパウダー状になる独特の細かい砂質の路面です。
30台近いマシンが走行を重ねるごとに、コース上には深く複雑な轍が無数に刻まれ、巨大なギャップや連続する波状のコブが次々と形成されていきます。

常にマシンが前後左右に暴れる過酷な路面状況は、ライダーの瞬時のライン選びと卓越したマシンコントロール技術、強靭なフィジカルを要求します。まさにライダーとマシンの総合力が極限まで試される、難攻不落のサーキットです。
さらに今回は、IA1クラスにおいて15分+1周という超スプリントレースを1日に3回行う「3ヒート制」が採用されました。金曜日までは記録的な大雨に見舞われたものの、土曜日と日曜日は天気が回復。轍は残るものの、ほぼベストなコンディションのなかレースが行われました。
第7戦は内田選手にとって厳しい週末に
決勝日の午前中に行われたヒート1。スタートゲートが一斉に倒れ、轟音とともに30台近いマシンが第1コーナーへと飛び込みます。スタート直後の第1コーナー、サンド路面にフロントタイヤを取られるマシンが続出するなか、内田選手は冷静にマシンをコントロールしました。しかし、混戦の中でラインを塞がれる形となり、1周目を8番手付近で通過する苦しい立ち上がりとなります。
得意のスタートを決めることができなかった内田選手ですが、周回を重ねるごとにポジションをアップ。レースの折り返し時点を迎えると内田選手は5番手まで順位をあげました。レース中に雨が降り、難しいコンディションとなりましたが、内田選手は粘り強い走りで5位でフィニッシュしました。

午後に行われたヒート2。天気は回復し、気温はさらに上昇するなかでの過酷なレースとなりました。
内田選手は好スタートを決め、4位でオープニングラップをクリア。しかし、レース中盤にはアクシデントにより9番手にまで大きくポジションを落としてしまいます。8番手まで順位を戻した内田選手でしたが追い上げはここまで。15分という短いレースでは追い上げに時間が足りず、ヒート2は8位で終えることになりました。
そして最終レースとなるヒート3は最も路面が荒れており、ライダーたちの体力も限界に近づいています。疲労が蓄積されたなかで行われる第3ヒートは、まさに気力と体力の限界を競うサバイバルとなりました。

内田選手はスタートで集中力を切らすことなく4番手に浮上。レース序盤から中盤にかけて池⽥凌選手(Bells Racing)とバトルを展開します。池田選手との激しいバトルを繰り広げ、表彰台が見えていた内田選手。しかし、レース終盤に順位を落としてしまいます。最終的には13位でのチェッカーを受けることになってしまいました。
内田選手は順位を落としたものの、このヒート3では、⻄條悠⼈選手(Kawasaki PURE TECH Racing)が5位入賞。カワサキ勢最上位を獲得しています。

次戦での巻き返しを誓う
この結果、内田篤基選手の全日本モトクロス選手権第7戦近畿大会は、ヒート1で5位、ヒート2で8位、ヒート3で13位となり、総合7位でこの過酷な週末を終えることとなりました。
名阪の深い轍と3ヒートという特殊なフォーマットに苦しめられながらも、総合7位で貴重なポイントを持ち帰った内田選手。このレースで得た課題は、終盤戦に向けて彼をさらに強くすることでしょう。

今シーズンの全日本モトクロス選手権も、残すところあと2戦。次戦は10月に開催される第8戦「TOKIO INKARAMI Super Motocross」となります。次こそは表彰台の中央で満面の笑みを見せてくれると信じています。引き続き、カワサキファクトリーチーム「Team Kawasaki R&D」と、ゼッケン97番・内田篤基選手への熱いご声援をよろしくお願いいたします!
文:河村大志/写真:Kawasaki/まとめ:Kawasaki Good Times Journal 編集部




