2026年6月6日から7日にかけて、緑豊かな宮城県に位置するスポーツランドSUGOにて、「D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ2026 第4戦 SUGO大会」が開催されました。シーズンは中盤戦へと突入し、各ライダーの疲労も蓄積し始めるこの時期ですが、最高峰のIA1クラスに「Team Kawasaki R&D」から参戦する内田篤基選手は厳しい週末ながら熱い走りを見せてくれました。

第4戦の舞台は難攻不落のスポーツランドSUGO

前戦のオフロードヴィレッジ大会では、過酷な3ヒート制を戦い抜き、1日に2度の3位表彰台を獲得するという素晴らしい結果を残した内田選手。真新しいライムグリーンのファクトリーウェアにもすっかり馴染み、最新鋭のファクトリースペックマシン「KX450SR」との一体感はレースを重ねるごとに深まっています。

カワサキの威信を背負うファクトリーライダーとしての重圧を力に変え、今大会では「さらなる高み」を目指して杜の都・仙台へと乗り込みました。会場には東北地方の熱狂的なモトクロスファンが詰めかけ、コースサイドはライムグリーンのフラッグで鮮やかに彩られました。

画像: ▲カワサキファンの声援を受け、レースに挑む内田選手。

▲カワサキファンの声援を受け、レースに挑む内田選手。

第4戦の舞台となる「スポーツランドSUGO」は、フラットでタイトだった前戦のオフロードヴィレッジとは全く異なるキャラクターを持つ、国内屈指のダイナミックなマウンテンコースです。自然の山の斜面を大胆に切り拓いて造られたこのコースは、高低差が非常に大きく、世界的にも評価の高いヨーロピアンスタイルのトラックとして知られています。

最大の特徴であり、観客席を沸かせるポイントが、コース終盤に待ち受ける名物「大坂」です。壁のように立ちはだかる急勾配を一気に駆け上がるこのセクションでは、450ccエンジンの絶対的なピークパワーと、トラクションを逃さないサスペンションの性能、そして何よりライダーの度胸が試されます。

さらに、ハイスピードで駆け下りるダウンヒルや、深くえぐられた轍が連続するテクニカルセクションなど、ライダーの総合力が問われる難攻不落のコースです。新型KX450SRのパワフルなエンジン特性と、Team Kawasaki R&Dが蓄積してきたデータやセットアップがどのように機能するかが、勝敗を分ける大きな鍵となります。

厳しい週末にも見せた「意地」

今大会のIA1クラスは、30分+1周の2ヒート制で行われました。土曜日の予選から、内田選手はKX450SRを巧みに操り、6ラップを走行してトータルタイム12分14秒505を記録。5周目には2分00秒852というベストラップを叩き出し、見事4位を獲得しました。決勝での上位進出に大きな期待が寄せられます。

しかし、日曜日に行われた決勝レースは、SUGO特有の荒れた路面が牙を剥く過酷なサバイバル戦となりました。

画像1: 厳しい週末にも見せた「意地」

迎えたヒート1。スタートゲートが倒れると同時に各車が一斉に飛び出します。内田選手は16ラップにわたる長丁場のレースの中で、深くえぐられた轍と複雑に変化する路面状況に苦戦を強いられる展開となりました。しかし、決して焦ることなく冷静にKX450SRをコントロール。

7周目にはヒート中の自己ベストとなる2分9秒272を記録しながら粘り強く周回を重ね、終盤にはトップ10に食い込みます。残り3分には神田橋 瞭選手(Team GANZ with ZEKURA)も捕らえ、9位でフィニッシュ。一時18番手まで後退するも、見事な追い上げを見せてくれました。

画像: ▲後方からのレースとなったが、粘りの走りでシングルフィニッシュを達成。

▲後方からのレースとなったが、粘りの走りでシングルフィニッシュを達成。

そして、路面状況がさらに悪化し、体力的な限界も近づくなかで行われたヒート2。内田選手とTeam Kawasaki R&Dは、苦戦したヒート1を経て、見事な修正力を発揮します。

再び16ラップの過酷なレースとなりましたが、内田選手は序盤に5番手につけると、8周目には2分7秒769というヒート1を上回るベストラップをマーク。荒れ果てた名物「大坂」やダウンヒルでも、マシンのポテンシャルを引き出すアグレッシブなライディングを披露しました。

一時3番手まで浮上する走りを見せた内田選手。最終盤にはライバル勢の先行を許し、最終的に6位でフィニッシュとなりました。

画像2: 厳しい週末にも見せた「意地」

両ヒートの獲得ポイントを合わせた総合結果は7位(合計47ポイント)。表彰台には届かなかったものの、予期せぬ苦戦を強いられたヒート1から見事に立て直し、ヒート2で順位とラップタイムを大きく向上させた点は、ファクトリーチームの総合力と内田選手のベテランらしい適応力の高さを証明するものでした。

また、今大会では同じくカワサキのマシンで参戦している西條悠人選手(Kawasaki PURETECH Racing)が、非常に素晴らしい活躍を見せました。

画像: ▲地元凱旋となった西條選手は走りこんだコースで躍動。ヒート1・2ともに表彰台を獲得してみせた。

▲地元凱旋となった西條選手は走りこんだコースで躍動。ヒート1・2ともに表彰台を獲得してみせた。

SUGO特有の荒れた路面と激しいアップダウンという過酷なコンディションのなかで、宮城県出身で地の利がある西條選手はヒート1、ヒート2ともに見事3位表彰台を獲得する力強い走りを披露。開幕戦ヒート1ではIA1クラスで初優勝を飾るなど、カワサキ勢としての高いポテンシャルと確かな存在感を強くアピールする結果となりました。

画像: ▲開幕戦で初優勝を達成し、今大会でも表彰台を獲得。西條選手は飛躍の年を迎えている。

▲開幕戦で初優勝を達成し、今大会でも表彰台を獲得。西條選手は飛躍の年を迎えている。

苦しい展開のなかでも粘り強さを見せた内田選手、そして見事ダブル表彰台を獲得した西條選手と、それぞれのライダーが持ち味を発揮した非常に見応えのあるSUGO大会となりました。

次戦は世羅グリーンパーク弘楽園

スポーツランドSUGOでの激闘を終えたTeam Kawasaki R&Dと内田選手。ファクトリー体制1年目となる今シーズンですが、好不調の波が少なく、安定感のある走りを続けています。

次戦「D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ2026 第5戦」は、舞台を西日本へと移し、広島県の「世羅グリーンパーク弘楽園」で開催されます。弘楽園は、ハイスピードなレイアウトと名物のビッグジャンプ「ラムソンジャンプ」が特徴の、非常に見応えのあるコースです。

画像: ▲抜群の安定感で強さを見せている内田選手。次戦は表彰台の頂点を狙います。

▲抜群の安定感で強さを見せている内田選手。次戦は表彰台の頂点を狙います。

SUGOのタフなコースで証明されたKX450SRのポテンシャルと、内田選手の研ぎ澄まされたライディングスキルがあれば、次戦での「ヒート優勝」、そして「総合優勝」という最高のシナリオも十分に射程圏内です。

全国のカワサキファンの皆様、着実に頂点へと近づいている内田篤基選手へ、次戦も熱い声援をお願いいたします。皆様の応援が、ライムグリーンのさらなる飛躍を後押しします!

文:河村大志/写真:Kawasaki/まとめ:Kawaski Good Times Journal 編集部

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