本記事では、W800の歴史や特徴を交えながら、実際の足つき性や取りまわし性能、そして所有欲を満たす各部装備の魅力まで詳しく解説します。これからオーナーになる方へ向けたちょっとしたアドバイスも必見です。

カワサキ「W800」とは?

画像: Kawasaki W800 2027年モデル 総排気量:773㎤ エンジン形式:空冷4ストロークSOHC4バルブ並列2気筒 シート高:790mm 車両重量:226kg 税込価格:130万9000円  ▶▶▶W800の詳細はこちら

Kawasaki
W800
2027年モデル

総排気量:773㎤
エンジン形式:空冷4ストロークSOHC4バルブ並列2気筒
シート高:790mm
車両重量:226kg

税込価格:130万9000円
▶▶▶W800の詳細はこちら

「W800」は、1966年に登場した名車「W1」の血統を受け継ぐ、クラシカルな魅力が詰まったモーターサイクルです。空冷4ストロークSOHC4バルブの排気量773㎤バーチカルツインエンジンを搭載し、最高出力は52PSを発揮。(バーチカルツインとは、2気筒を縦方向に並べた並列2気筒エンジンのこと)

絶対的なスピードやスペックを競うのではなく、エンジンの豊かな鼓動感や、金属パーツが放つ造形美、特別なバイクに乗っているという満足感・所有感を味わえるモデルと言えます。

優れた足つき性と、意外なほど軽い取りまわし

シート高は790mmと、大型バイクの中では比較的低めの設定です。

画像: シート高:790mm、ライダー身長:165cm

シート高:790mm、ライダー身長:165cm

実際に身長165cmのライダーがまたがってみると、両足を地面に下した状態でかかとまでぺったりと着地します。右足をステップに乗せたライディングポジションをとると、地面に下ろしている左足の膝にはさらにゆとりが生まれ、車体が多少車体が傾いてもしっかりと耐えられそうな安心感がありました。

画像1: 優れた足つき性と、意外なほど軽い取りまわし

車重は226kgと同排気量帯の中ではやや重めな部類に入りますが、取りまわしで苦戦することはありませんでした。

W800の取りまわしや足つきが気になる方は、街乗り・高速道路・ワインディングで実際に走らせた試乗インプレッションも参考にしてみてください。取りまわしのしやすさや低速域での扱いやすさについて詳しく解説しています。

本モデルは兄弟車の「MEGURO K3」とは異なりスタンダードなネイキッドモデルに近いハンドルバーが採用されているため、押し引きの際にスッと力を伝えやすいのがポイントです。

画像2: 優れた足つき性と、意外なほど軽い取りまわし

一見すると幅が広そうに見えるハンドルも、実際に動かしてみると全く気になりません。また、ステアリングアングル(ハンドルの切れ角)は左右37°確保されているため、比較的狭い駐車場や路地でのUターン・取りまわしにも困らない設計になっています。

所有欲を満たす各部装備の魅力

W800の最大の魅力は、細部までこだわり抜かれたパーツの造形美にあります。

画像: ▲オールドルックな大径の丸型デザインを採用しつつも、中身は高輝度なLED。夜間走行の安全性とクラシックな外観を両立させています。

▲オールドルックな大径の丸型デザインを採用しつつも、中身は高輝度なLED。夜間走行の安全性とクラシックな外観を両立させています。

画像: ▲燃料タンク容量は15L。初代「650-W1」から採用されていたタンクパッドも最新モデルに受け継がれています。

▲燃料タンク容量は15L。初代「650-W1」から採用されていたタンクパッドも最新モデルに受け継がれています。

画像: ▲フューエルタンクには、クロームメッキのエンブレムを採用。アーモンド型のエンブレムは2020年モデルから採用されています。

▲フューエルタンクには、クロームメッキのエンブレムを採用。アーモンド型のエンブレムは2020年モデルから採用されています。

画像: ▲メッキ部分が多いのもW800の特徴。前後フェンダーに映り込む景色は写真映えするポイントです。

▲メッキ部分が多いのもW800の特徴。前後フェンダーに映り込む景色は写真映えするポイントです。

画像: ▲エンジン右側にそびえる「ベベルギアタワー」はW800最大のアイコンです。カムシャフトをチェーンではなく、傘状のギアを用いたシャフトで駆動させるという複雑で美しい機構が、メカニカルな機能美を演出しています。

▲エンジン右側にそびえる「ベベルギアタワー」はW800最大のアイコンです。カムシャフトをチェーンではなく、傘状のギアを用いたシャフトで駆動させるという複雑で美しい機構が、メカニカルな機能美を演出しています。

画像: ▲スピードメーターとタコメーターは、クラシックな専用フォントを採用した伝統的なアナログ式。ネオレトロな雰囲気を崩すことなく、小さな液晶パネルでETCや時計などの現代的な実用性も備えています。

▲スピードメーターとタコメーターは、クラシックな専用フォントを採用した伝統的なアナログ式。ネオレトロな雰囲気を崩すことなく、小さな液晶パネルでETCや時計などの現代的な実用性も備えています。

画像: ▲グリップヒーターが標準で装備されているのも嬉しいポイント。スイッチ類はシンプルで、直感的に操作しやすいデザインです。

▲グリップヒーターが標準で装備されているのも嬉しいポイント。スイッチ類はシンプルで、直感的に操作しやすいデザインです。

画像: ▲シートはタックロール式。エンジンからの鼓動感が伝わりますが、意外にお尻が痛くなりにくいのもポイントです。タンデム用のグリップは、実際に活用してみると、少し位置が低いなと感じました。

▲シートはタックロール式。エンジンからの鼓動感が伝わりますが、意外にお尻が痛くなりにくいのもポイントです。タンデム用のグリップは、実際に活用してみると、少し位置が低いなと感じました。

画像: ▲ステップはクラシカルなスタイルにあうゴム製のものを採用しています。

▲ステップはクラシカルなスタイルにあうゴム製のものを採用しています。

画像: ▲左右に伸びる2本出しのキャプトンマフラーからは、360度クランクならではの歯切れの良いエキゾーストノートが響き渡ります。

▲左右に伸びる2本出しのキャプトンマフラーからは、360度クランクならではの歯切れの良いエキゾーストノートが響き渡ります。

画像: ▲本モデルにはセンタースタンドが標準装備なのもポイント。チェーン清掃などメンテナンスが楽になります。

▲本モデルにはセンタースタンドが標準装備なのもポイント。チェーン清掃などメンテナンスが楽になります。

未来のオーナーさんに伝えたいポイント

1.乗車時の靴選び

画像1: 1.乗車時の靴選び

W800はその美しいエンジンデザインゆえに、クランクケースの真横にシフトペダルが位置しています。走行してエンジンが熱を持つと、着用している靴の形状や素材によっては、ソールのゴムが熱で溶けてクランクケースに付着してしまうことがあります。

もし付着してしまっても、エンジンが完全に冷えたあとにパーツクリーナーや専用リムーバーなどで掃除してあげれば、落ちる可能性が高いです。

画像2: 1.乗車時の靴選び

しかし、そもそもこびりつくのを防ぐためには、シフト操作時にソールがケースに干渉しないようなライディングシューズや、熱に強いブーツを選ぶなど、乗車時の靴選びに少し気を使ってあげることをおすすめします。

足つき性をさらに高めたい方や、ライディングに適したシューズを探している方は、こちらの記事も参考にしてみてください。


2.燃料の残量を気にかけましょう

画像: 2.燃料の残量を気にかけましょう

W800のメーターには燃料計が付いておらず、残量が少なくなると右側のメーターの下部にあるオレンジ色の「燃料残量警告灯」が点灯し、左側のデジタルメーター内に「FUEL」の文字が表示される仕組みになっています。

この警告が表示された場合は燃料の残量が約3.8Lほどになっているため、早めの給油を心がけましょう。出かける際には、トリップ機能などを用いて燃料満タン時からの走行距離を測っておくと、突然警告灯が出て焦る心配が減るでしょう。

スペックや装備だけでは伝わらないW800の魅力。実際に430kmのツーリングで感じたポイントはこちらの記事で詳しく紹介しています。

文:大冨 涼/写真:長谷川 徹/まとめ:Kawasaki Good Times Journal編集部

W800に関するよくある質問

Q. 空冷エンジンですが、夏場の渋滞などでオーバーヒートしませんか?
A.現代の技術(フューエルインジェクション等)で作られたエンジンですので、一般的な街乗りや渋滞であれば、それほど神経質になる必要はありません。ただし、真夏の炎天下で長時間の激しい渋滞にはまった場合などは、水冷エンジンに比べると熱的に厳しくなるのは事実です。また、ライダー自身もエンジンからの強い熱気を感じることになります。長時間の渋滞時は無理をせず、人間とバイクの両方を休ませるつもりで休憩を挟むと安心です。

Q. クラッチレバーは重いですか?長距離だと疲れますか?
A. 「アシスト&スリッパークラッチ」を採用しているため、大型バイクとしては驚くほどクラッチ操作が軽いです。長時間の渋滞やロングツーリングでも左手が疲れにくく、快適に走り続けられます。

Q. ツーリングに行きたいのですが、荷物は積めますか?
A.車体そのもの(シート下など)に荷物を収納するスペースはほぼありません。しかし、車体に合わせて、リヤキャリアやサイドバッグ(サドルバッグ)を取り付けるためのサポート金具など、専用のカスタムパーツが豊富に販売されています。車体の雰囲気に合うレザー製や帆布製のサイドバッグを装着すれば、スタイルを崩さずにツーリングでの積載性を大幅にアップさせることができます。

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