2026年のMFJ全日本ロードレース選手権もいよいよ終盤戦へ突入しました。第6戦の舞台は岡山県・美作市に位置する岡山国際サーキット。全長約3.7kmのコースは、2つのストレートと13の大小さまざまなコーナーで構成されており、ライダーのテクニックとマシンの総合的なセッティングが勝敗を大きく左右するテクニカルコースとして知られています。市販車ベースの最高峰クラスであるST1000クラスに参戦する「Kawasaki Plaza Racing Team」は、週末を通して目まぐるしく変化する秋の空模様に翻弄されながらも、ライダーとチームが一丸となってレースウィークを戦い抜きました。

▶ST1000クラスとは??

ドライからウェットへ変化するコンディション

チームのエースである岩戸亮介選手は豊富なレース経験を活かし、Kawasaki ZX-10Rの性能を引き出す走りを得意としています。一方、若き才能あふれる彌榮郡選手は、年々著しい成長を遂げており、しなやかなライディングスタイルで上位進出を虎視眈々と狙っています。

ベースマシンであるKawasaki ZX-10Rの空力特性や強靭なエンジンパフォーマンスを武器に、両選手は今季初となる表彰台を目指して岡山へと乗り込みました。

レースウィークの幕開けとなった9月25日(金)のART合同走行は、晴れのち曇りというドライコンディションで行われました。

画像1: ドライからウェットへ変化するコンディション

走行1回目では岩戸選手が1分33秒959で11位、彌榮選手が1分34秒584で14位。続く走行2回目では、岩戸選手がタイムを1分33秒164(10位)に縮め、彌榮選手も1分33秒842(14位)へとタイムアップを果たします。両選手ともにコースインを繰り返しながらマシンのセットアップを順調に煮詰め、決勝へ向けた確かな手応えを掴んでいました。

しかし翌日、土曜日の公式予選は一転して雨に見舞われ、厳しいウェットコンディションでのタイムアタックとなりました。滑りやすい路面状況のなか、ライダーの繊細なスロットルワークとマシンのトラクション性能が試されます。

画像2: ドライからウェットへ変化するコンディション

ここで力強さを見せたのがエースの岩戸選手でした。激しい水しぶきを上げながらも安定したアタックを重ね、1分45秒995を記録。見事にシングルポジションである8番手グリッドを獲得します。

彌榮選手も果敢な走りを見せ、1分46秒680で12番手につけました。両名ともに、荒れた予選のなかで確実に決勝を戦える好位置をキープし、日曜日の決勝レースに挑みます。

再びの雨 決勝レースは過酷な15周のサバイバルに

画像1: 再びの雨 決勝レースは過酷な15周のサバイバルに

決勝日の朝に行われたウォームアップ走行。路面はドライコンディションへと回復し、上空には曇り空が広がっていました。ここでKawasaki Plaza Racing Teamの2人が、速さを披露します。

彌榮選手はウォームアップ走行でセクターベストを更新し続け、全体トップとなる1分38秒258をマーク。 さらに、エースの岩戸選手も負けじと1分39秒370を記録し、3番手に食い込みます。このセッションでドライ路面における速さを証明したKawasaki Plaza Racing Team。しかし、ST1000クラスの決勝レースを迎える頃には、再び雨がサーキットを濡らし、無情にも完全なウェットコンディションへと戻ってしまいました。

画像2: 再びの雨 決勝レースは過酷な15周のサバイバルに

12番グリッドからスタートした彌榮選手は、ウェットコンディションのなかでも決して冷静さを失いませんでした。朝に見せた自身の速さへの自信を胸に、滑りやすいウェット路面でも的確にKawasaki ZX-10Rを操り、着実に周回を重ねていきます。

レース中盤にかけて粘り強くポジションを押し上げ、上位陣に食らいつく走りを展開。最後まで集中力を切らすことなく15周を走り切り、見事今季ベストとなる8位でチェッカーを受けました。悪条件の中でしっかりとシングルフィニッシュを果たしたことは、彼のさらなる成長とマシンの適応力を証明する大きなリザルトとなりました。

画像3: 再びの雨 決勝レースは過酷な15周のサバイバルに

一方、8番グリッドから上位を狙った岩戸選手には、レース中に予期せぬ苦難が待ち受けていました。序盤からペースを上げようと試みますが、5周目に痛恨の転倒。

荒れたコンディションのなかで大きく順位を落とす厳しい展開となりましたが、決して諦めることはありませんでした。チームの想い、そしてファンの声援に応えるため、岩戸選手は意地の走りでコースにとどまります。トップから2周遅れの20位完走となりましたが、記録したベストラップは1分47秒822と、上位陣に匹敵するペースを刻んでおり、確かな速さを示しました。

確かな手応えとさらなる飛躍を誓う

画像: 確かな手応えとさらなる飛躍を誓う

今回の岡山大会は、週末を通して天候が目まぐるしく変わる非常にタフなレースウィークとなりました。しかしそのなかで、日曜朝のウォームアップ走行において彌榮選手が1位、岩戸選手が3位というタイムを記録したことは、Kawasaki Plaza Racing TeamとKawasaki ZX-10Rのパッケージが、ドライ路面においてのポテンシャルを証明したと言えるのではないでしょうか。

また、難しい雨の決勝レースにおいて彌榮選手が8位という好成績を収めたこと、そして岩戸選手が最後まで走り抜いて貴重なデータをもたらしたことは、今後のチームにとって大きな収穫となるでしょう。

今シーズンもいよいよ大詰め。今回見せた「速さ」と「執念」を武器に、次戦こそは表彰台の頂点を目指します。全国のカワサキファンの皆様、熱い戦いを続けるKawasaki Plaza Racing Teamへ、引き続き変わらぬご声援をよろしくお願いいたします!

文:河村大志/写真:Kawasaki/まとめ:Kawasaki Good Times Journal編集部

Kawasaki Plaza Racing Teamのこれまでの戦い

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