▶▶▶Ninja 500の日常使い・街乗りインプレはこちら

Kawasaki
Ninja 500
2026年モデル
総排気量:451cc
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
シート高:785mm
車両重量:171kg
発売日:2026年2月28日
税込価格:89万1000円
▶▶▶車両情報の詳細はこちら
高速走行:パワーの足りなさを微塵も感じさせない

Ninja 400と排気量が近いだけあって、高速道路における快適性は気になるところ。
実際に走行してみると、ギアを6速に入れた状態で100km/h・4500回転、105km/h・5000回転、110km/h・5500回転、115km/h・6000回転、120km/h・6500回転ほど。
スロットルにゆとりがあり、無理なく120km/h巡航が可能です。追い越し車線への進路変更もギアを落とすことなくスムーズに行えるでしょう。(最高速度120km/h制限の高速道路区間にて実施しています。)

さらに、本モデルの魅力はそのカウルとスクリーン。
ネイキッドモデルに比べて足に当たる風も少なく、スクリーンのおかげで胸から下には風を受けにくいため、長時間の走行でもストレスを軽減してくれます。

▲正面から見ると、ご覧の通り、カウルにほぼ足が隠れているのがわかります。
また、エンジンの熱がライダー側にあまり伝わってこなかったので、ほかの大型モーターサイクルと比べて暑い日でも乗れそうだな、と感じました。

長距離走行における快適性で挙げておきたいのが、このシートです。視覚的にもわかるとおり、スポーツモデルは比較的シートが薄く、硬いのが特徴です。
しかしNinja 500のシートクッションは、見た目以上に乗り心地がよく、長時間の移動でもお尻が痛くなりにくかったです。これは、低反発のウレタン素材を使用しているためで、実際に約250kmの距離を、一度も停車することなく走ることができました。

また、ちょっと感動したポイントが、長時間・長距離を走って疲れ切った状態で高速道路を降りた後の気楽さです。
ビッグサイズのツアラーですと、高速道路はラクかもしれませんが、交通量の多い一般道に出ると、車両その重さやそのトルキーさ、そして足つき性などがネックになって、ちょっとばかり気を遣ってしまいます。へとへとのときにこの気遣いが必要だと、地味にきついんですよね。

しかし、このNinja 500は一言で表すと「疲れた後でも、“疲れずに”乗れる」という具合。
軽さ・足つき性の良さ・程よい力強さ・クラッチの軽さ……どれをとってもフレンドリーで、街乗り・ツーリングのどちらも気楽に、そして快適に楽しみたいのであれば、このモーターサイクル1台で良いのではないか、という気になりました。
ワインディング:軽快度MAX、アクセルを“開けて”楽しい大型モーターサイクル
普段モーターサイクルに乗っている人ならそれほど心配はないかもしれませんが、免許を取ったばかりだったり、乗り慣れていない人だと、「いきなり大型モデルって大丈夫かな……」と心配になることもあるかもしれません。
しかし、そんな人にこそまず乗ってほしいのがこのNinja 500。免許制度による排気量の区分はいったん置いておいて、本当に気軽に、そして楽しくワインディングを駆け抜けられるモデルです。

Ninja 500のエンジンの最高出力は39kW(53PS)/ 10000rpmですから、数値だけにフォーカスすると、パワーはそこそこです。しかし、Ninja 250と同じ軽量な車体に搭載しているため、その重量はわずか171kg。ワインディングでは、その軽さ故の「軽快さ」が光ります。
特に興味深かったのが、小排気量のNinjaシリーズで感じられた頭打ち感がないこと。低速ギアでスロットルを開けたときの伸びがよく、そして何よりトルキーですから、急勾配の登り坂などでもグイグイと軽快に走れます。

見た目がスポーティなこともあり、伏せ気味で1、2速で加速、グッとブレーキをかけ、サスを縮めて寝かし込んで……といった乗り方を強制されるかと思いきや、もっとリラックスした状態で、流すような感じで乗れるのが、安全ですし、余裕もあってとてもいいです。
気持ちよく走るにはパワー感がちょうどよく、エンジンが無理をしていない感じが音からも伝わってきます。スロットルを開けたときのレスポンスは悪くないですが、スロットル開け始めのドンツキ感がまったくないので安心して乗れます。

とはいえ、やはり大型モーターサイクルですから、速度自体はやはり速い。のんびり走るのにも困りませんが、テンポよく、純粋に峠道を楽しみたい人にはぴったりではないでしょうか。
フロントブレーキはNinja 250/400と同様、Φ310mmのシングルディスクを搭載しており、ABSもしっかり装備されているので、万一の時も安心です。とはいえ、Ninja 400よりもトルク感がアップしていて、いつの間にかスピードは出てしまいますから、あまり激しいブレーキングはおすすめしません。

▲ちょっとした豆知識ですが、個人的に気に入ったこの星形スポークホイールはMotoGPで得られたノウハウをフィードバックしたもので、軽量化とハンドリング性能をアップさせているのだそうです。
また、“Ninja 250/400と車体が共通”というと、シンプルに浮かぶ疑問は「フレーム剛性とか大丈夫?」だと思いますが、Ninja 250のフレームをベースにしつつも、エンジンをフレームの一部として使用したり、随所に補強を加えているため、心配はいりません。
実際に高速道路・ワインディングともに走行してみましたが、しなやかで、不安感は全くありませんでした。
まとめ

250cc/400ccクラス同等の圧倒的な車体の軽さに、500ccならではのトルクフルなゆとりをプラス。この絶妙なバランスが、高速道路でのゆとりある巡航から、ワインディングでの軽快なスポーツ走行まで、あらゆるシーンでライダーの疲労とストレスを軽減してくれます。
「いきなり大型モデルって大丈夫かな……」と不安に思うモーターサイクル初心者に最適なのはもちろんのこと、重厚な大型ツアラーの取り回しに少し疲れてしまったベテランライダーにとっても、街乗りからロングツーリングまでこれ1台で完結できる気軽さは、大きな魅力に映るはず。
「長距離を走ってへとへとに疲れた後でも、気を遣わずに乗れる」というフレンドリーさこそが、Ninja 500の最大の武器。気楽に、そして純粋にモーターサイクルを走らせる楽しさを味わいたいなら、間違いなく最高の相棒になってくれる1台だと感じました。
文:大冨 涼/写真:森 浩輔/まとめ:Kawasaki Good Times Journal編集部


