本記事では、カワサキのニューモデル「Z1100」の魅力に迫ります。 獲物を狙う捕食者のような“Sugomi”スタイルに、低中速域のパフォーマンスを追求した並列4気筒エンジンを搭載。IMUを軸とした最新の電子制御で高度なライダーサポートを実現。
さらに、ブレンボとオーリンズの足まわりを持つハイグレードモデル「Z1100 SE」も徹底紹介。
大排気量Zの集大成をご体感あれ。

スーパーネイキッドの頂点に立つ、新時代の“Sugomi”

カワサキの「Z」は、半世紀に渡る歴史の中で、常に世界のモーターサイクルシーンをリードし続けてきたネイキッドモデルの金字塔です。その名を冠するマシンは、無骨なまでの力強さと、走りの本質を追求するアグレッシブな魂を体現してきました。

そしていま、Zの系譜に新たな頂点が誕生しました。それが、カワサキのスーパーネイキッドの中で最大排気量を誇るフラッグシップモデル、「Z1100」とその上級仕様車「Z1100 SE」です。

画像: Kawasaki Z1100 2026年モデル 発売予定時期:2026年2月 税込価格:158万4000円

Kawasaki
Z1100
2026年モデル

発売予定時期:2026年2月
税込価格:158万4000円

画像: Kawasaki Z1100 SE 2026年モデル 発売予定時期:2026年2月 税込価格:176万円

Kawasaki
Z1100 SE
2026年モデル

発売予定時期:2026年2月
税込価格:176万円

この新型Zは、「Sugomi(凄み)」という独自の美学を現代のテクノロジーと融合させ、大排気量Zの集大成として開発されました。単なるパワーウォーズに終始せず、その力強さを操る楽しさ、そしてライダーとマシンが一体となるダイレクトなフィードバックを追求。

画像1: Z1100

Z1100

Z1100は、オリジナルの「Sugomi」が持つ、捕食者のような気迫と機能美を、最新鋭の装備とライディングサポートシステムで包み込んだ、まさに新時代のスーパーネイキッドの決定版といえるでしょう。

捕食者の気迫を纏うSugomiスタイリング

Z1100の最大の魅力は、その一目見ただけで圧倒される「Sugomi」スタイリングにあります。カワサキのデザインチームは、「獲物を狙い、身をかがめ、跳びかかる捕食者のような気迫」をデザインテーマに掲げました。車体全体から醸し出される野性味あふれる躍動感は、鋭いラインと力強い曲面が緻密に計算されたボディワークによって生み出されています。

画像2: Z1100

Z1100

とくに迫力あるフロントフェイスは、Zシリーズの伝統を受け継ぎつつ、さらにアグレッシブな進化を遂げました。獲物を射抜くような鋭い眼差しを演出するLEDヘッドライトは、マシンの存在感を際立たせ、夜間走行時だけでなく、静止している時でさえもその存在感を漂わせます。
また、サイド部分を延長することでインナーフォークチューブの保護性能を高めたフロントフェンダーも、その獰猛な表情に寄与しています。

エンジンまわりを包み込むシュラウドは、スリムでありながら先進的なデザインを採用し、エンジンの力強さを視覚的に強調しています。アンダーカウルにはアグレッシブな印象を強調するフィンが設けられ、排気量の増大に対応しながらも重量増を抑えるために採用された1本出しサイレンサーと見事に調和。これらのディテールが、Z1100の「大排気量スーパーネイキッド」としての風格を決定づけているのです。

低中速域のパフォーマンスを追求した1100ccクラスの並列4気筒エンジン

Z1100の核心は、低中速域のパフォーマンスを徹底的に向上させた1100ccクラスの水冷4ストローク並列4気筒エンジンにあります。このエンジンは、ただ高出力を追求するだけでなく、日常的なライディングシーンでもっとも使用頻度の高い領域でのレスポンスとトルクを磨き上げることに注力されています。

画像8: Z1100

Z1100

その鍵となるのが、ETV(電子制御スロットルバルブ)と、最適化されたECUセッティングです。これにより、ライダーはスロットル操作に対して極めてリニアで鋭いレスポンスを獲得。低回転域から中回転域にかけての力強い加速力は、ストリートからワインディング、そして高速道路の追い越しまで、あらゆるシチュエーションでライダーに「Z」ならではのスポーツライディングのポテンシャルを感じさせます。

画像9: Z1100

Z1100

排気系の設計もまた、このモデルの走りの質に大きく貢献しています。排気量の増大に伴う重量増を可能な限り抑えるため、集合部からテールエンドまでをコンパクトにまとめた1本出しのエキゾーストシステムを採用。これにより、マスの集中化が図られ、シャープな運動性能に貢献しています。また、従来モデルからシリンダーヘッド部のエンジンフィンデザインが変更されており、機能美と冷却性能が両立されています。

走りを支える高次元のシャーシと足まわり

ハイパワーエンジンを受け止めるシャーシには、カワサキが誇る高剛性アルミツインチューブフレームを採用。このフレームは、マスの集中化を高い次元で実現しており、その結果として、シャープな旋回性能と、高速域での揺るぎない安定感を両立したハンドリング特性を獲得しています。

足まわりには、フロントにショーワ製のSFF-BP(セパレートファンクションフォーク・ビッグピストン)を採用。これは、減衰力発生機構とスプリング機能を左右のフォークに分担させることで、軽量化と高精度なセッティングを可能にし、快適性とスポーツ性能を高いレベルで両立させています。

画像10: Z1100

Z1100

リアにはホリゾンタルバックリンクリアサスペンションを装備。リアショックをスイングアームの上方に水平に近い角度で配置する機構により、マスの集中化に貢献するだけでなく、プログレッシブな特性により、路面追従性と快適性を両立します。

画像11: Z1100

Z1100

ブレーキシステムもフラッグシップにふさわしい装備です。フロントにはラジアルマウントモノブロックキャリパーとラジアルポンプ式のブレーキマスターシリンダを組み合わせ、強大な制動力をライダーの指先に忠実に伝えます。

画像12: Z1100

Z1100

また、チェーン調整機構は、従来のエキセントリック式からリアアクスルアジャスターに変更され、メンテナンス性が向上している点も、日常的な利便性を高める細かな配慮といえます。

ライディングポジションは、Zのフィロソフィを体現するアグレッシブな設定です。ハンドル位置は、従来モデルよりもワイドかつ前方に設定され、ダイレクトなスロットルレスポンスと相まって、より高いコントロール性と、ライダーの積極的な操作を許容する戦闘的な姿勢を提供します。

画像: ▲Z1100 SEが日本初公開されたのは、2025年10月29日のジャパンモビリティショー2025・プレスデーでした。俳優の若月佑美さんが特別にファーストタッチ。この様子は、カワサキ公式YouTubeチャンネルで動画を配信予定です。

▲Z1100 SEが日本初公開されたのは、2025年10月29日のジャパンモビリティショー2025・プレスデーでした。俳優の若月佑美さんが特別にファーストタッチ。この様子は、カワサキ公式YouTubeチャンネルで動画を配信予定です。

高度な電子制御技術、RIDEOLOGYの恩恵

Z1100は、現代のスーパーネイキッドに求められる高度なライダーサポートテクノロジーを余すことなく搭載しています。

画像13: Z1100

Z1100

IMU(慣性計測装置)の搭載

ボッシュ製の高精度IMU(慣性計測装置)を搭載することで、車体のバンク角や加減速といった3次元の動きをリアルタイムで検知。これにより、以下の統合的なライダーサポート機能を実現しています。

・KCMF(カワサキコーナリングマネジメントファンクション)
IMUからの情報を基に、旋回中のトラクションコントロールやブレーキの効力を最適にマネジメントし、旋回中の車体姿勢の安定化をサポートします。

・KTRC(カワサキトラクションコントロール)
路面状況やライディングモードに応じて、過剰なエンジントルクを抑制し、後輪のスリップを防ぎます。

・KIBS(カワサキインテリジェントアンチロックブレーキシステム)
ABSをベースに、IMU情報を用いてブレーキ圧を緻密に制御し、とくに旋回中の制動時においても、車体姿勢の大きな変化を抑制しながら高い安定性を確保します。

利便性を高める先進機能

走行性能だけでなく、快適性と利便性も飛躍的に向上しています。

KQS(カワサキクイックシフター)

画像14: Z1100

Z1100

Z1100用にチューニングされたクイックシフターは、シフトアップ/ダウンの両方に対応し、クラッチ操作なしでスムーズなギアチェンジを可能にします。さらに、ダウン時にはオートブリッピング機能も搭載されており、よりスポーティで洗練されたライディング体験を提供します。

エレクトロニッククルーズコントロール

画像15: Z1100

Z1100

一定速度での快適な走行が可能な機能で、高速道路などでの長距離ツーリングにおけるライダーの疲労軽減に貢献します。左ハンドルに備わるスイッチを操作し、速度の調整が可能。解除方法はさまざま用意されているので、安心して活用できます。

5インチTFTインストゥルメント

フルカラーTFT液晶を採用したメーターは視認性が高く、車両情報やライディングモードを鮮やかに表示します。さらに、スマートフォン接続機能に対応しており、「RIDEOLOGY THE APP MOTORCYCLE」を通じて、走行ログの記録や車両設定の変更、さらにはターンバイターンナビゲーションの表示や音声コマンド機能にも対応。現代のデジタルネイティブなライダーにとって、欠かせないコネクティビティを提供します。

究極の洗練「Z1100 SE」がもたらすオンロード性能の極み

スタンダードモデルのZ1100がすでに高いパフォーマンスを誇る一方で、Z1100 SEは、さらに一歩踏み込んだ、より洗練されたオンロード走行性能を求めるライダーのために誕生した特別仕様車です。『SE』モデルの最大の特徴は、足まわりに奢られた最高峰のコンポーネントにあります。

ブレンボ製M4.32フロントブレーキキャリパー

画像6: Z1100 SE

Z1100 SE

フロントブレーキには、高性能で知られるブレンボ製のM4.32ラジアルマウントモノブロックキャリパーを採用。モノブロック構造ならではの極めて高い剛性は、ブレーキ操作の繊細さを損なうことなく、強烈かつ正確な制動力を発揮します。とくに高負荷時のフィーリングとコントロール性において、スタンダードモデルを上回るレベルの安心感とダイレクトな感覚をライダーに提供します。

オーリンズ製S46リアショックアブソーバー

画像7: Z1100 SE

Z1100 SE

リアサスペンションには、プレミアムブランドであるオーリンズ製のS46リアショックアブソーバーを装備しています。この高性能ショックは、しなやかなストローク性能を持ち、ライダーの感覚に応える調整機構を備えています。高速走行時や、ワインディングでのハードなスポーツライディングにおいて、高い路面追従性と安定性を提供し、Z1100のポテンシャルを最大限に引き出します。

画像8: Z1100 SE

Z1100 SE

このブレンボとオーリンズという、世界最高峰のコンポーネントを組み合わせることで、Z1100 SEは、より洗練されたオンロード走行性能を獲得。スタンダードモデルの持つ獰猛なパフォーマンスに「洗練」という名の極上のスパイスを加え、オンロードにおける走りの質を新たな次元へと引き上げています。

画像: ▲Z1100 SEにはUSB Type-Cの電源ソケットも標準でハンドル左に装備されます。

▲Z1100 SEにはUSB Type-Cの電源ソケットも標準でハンドル左に装備されます。

価格と販売体制、そして「カワサキケア」の安心

Z1100シリーズは、その類まれなパフォーマンスと先進のテクノロジーを考慮すると、極めて魅力的な価格設定となっています。

両モデルともに「カワサキケアモデル」として販売されます。これは、新車購入後、1カ月目の点検に加え、3年間の定期点検とオイル交換(オイルフィルター含む)を無償で受けられるという、ライダーにとって非常に安心感の高いサポートプログラムです。高性能なマシンを長期にわたって最適な状態で維持したいライダーにとっては最適な制度と言えるでしょう。

なお、このZ1100/Z1100 SEは、カワサキの高品質な製品とサービスを提供する指定店である「カワサキプラザ」限定での販売となります。

画像: Z1100SE/Z1100

Z1100SE/Z1100

「Z1100」と「Z1100 SE」は、カワサキが長年にわたり培ってきた「Z」の魂と、最新のエレクトロニクス、そして究極のコンポーネントを融合させた、現代のスーパーネイキッドの最高傑作です。

その「Sugomi」あふれるパフォーマンスは、力強さ、ダイレクトな操作感、そして圧倒的な存在感を求めるすべてのライダーにとって、まさに「頂点」にふさわしい選択肢となるでしょう。

実際に触れてみました!

画像1: 実際に触れてみました!

2025年11月下旬に、Z1100 SEのメディア向けの撮影会が行なわれました。

実車は迫力満点。ストリートファイターというモーターサイクルのカテゴリーを開拓した先代・Z1000をさらに磨き上げたスタイルは、独創的かつ鋭さを感じさせるものです。

画像2: 実際に触れてみました!

何といってもこのフェイスデザインは、見る者を惹きつけます。Z900 SEやZ650、Z400、Z250などのファミリーモデルと比べると、ヘッドライトまわりのボリューム感が際立っています。

跨ると、圧倒的な存在感とは裏腹にコンパクトで充分に扱いきれる印象です。足つき性もすこぶる良好。シートの前方が絞り込まれているため、まっすぐに脚を下ろしやすくなっています。

取りまわしも『1100』クラスのモーターサイクルの中では、しやすい機種です。『1100』という排気量に少し構えてしまうかもしれませんが、多くの方にまずは触れて、跨ってみていただきたいと思いました。

画像: ▲メーターは最新の5インチTFTディスプレイ。この表示画面を見ただけでワクワクしてきます。

▲メーターは最新の5インチTFTディスプレイ。この表示画面を見ただけでワクワクしてきます。

レポート:西野鉄兵

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