カワサキモータースジャパンが企画するライディング体験型イベント「KAZE Let’s Ride」。そのうち、サーキット未経験者・初心者向けに開催されるイベント「KAZE Let’s Ride オンロード」が、2026年7月13日に栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されました。今回はスポーツ走行未経験のスタッフ・八橋(やつはし)が「Ninja ZX-4RR」で実際にレッスンを受講。その模様をレポートします。

KAZE Let’s Ride オンロード in もてぎレーシングスクール Beginner 開催

「KAZE Let’s Ride オンロード」とは、カワサキモータースジャパンが企画するサーキット走行体験イベントで、2026年は全4回の開催となっています。

サーキットを走行するために必要な基礎を学ぶレッスンから、レーシングコースの体験走行までを、プロのレーシングライダーがサポートしてくれるため、サーキット走行が初めての方や経験の浅い方でも安心して参加できます。

画像: KAZE Let’s Ride オンロード in もてぎレーシングスクール Beginner 開催

今回のイベントは、モビリティリゾートもてぎが運営している「もてぎレーシングスクール Beginner」の協力のもと開催。カワサキ以外のモーターサイクルに乗っている方でも参加できるのがありがたいポイントです。

サーキット走行未経験の編集部スタッフがレッスンに参加!

サーキット未経験者や初心者を対象としているスクールは多々ありますが、実際のところは「本当にサーキットを走ったことがないけれど、大丈夫…?」と心配になってしまう方も多いはず。

ということで、今回はサーキット走行がまったくの未経験となる編集部スタッフ・八橋(やつはし)が丸一日体験し、その様子をレポートします。

画像: イベント体験&レポート:八橋(やつはし)/身長181cm、体重87kgの30歳。普段はアドベンチャーモデルに乗り、ツーリングも自分のペースで無理なく走るのんびり勢。スポーツ走行経験はありません。

イベント体験&レポート:八橋(やつはし)/身長181cm、体重87kgの30歳。普段はアドベンチャーモデルに乗り、ツーリングも自分のペースで無理なく走るのんびり勢。スポーツ走行経験はありません。

参加にあたって、いくつかサーキット走行に適した装備類が必要ですが、はじめてで装備類を持っていないのであれば、レーシングギアのレンタルサービスを利用するのもおすすめです(体験者である八橋は、クシタニさんのレンタルサービスを利用しています)。

必要な装備

・MFJ公認モデルのフルフェイスヘルメット
・MFJ公認モデルのレーシングスーツ、バックプロテクター
・グローブ(革製、もしくは同等の強度を有するもので着用時に肌が露出しないもの)
・ブーツ(革製、もしくは同等の強度を有するもので着用時に肌が露出しないもの)

・ヘルメットリムーバー(装着推奨)
・チェストガード(装着推奨)

・二輪用エアバッグ式プロテクション(満30歳以下、満50歳以上必須)

車両はすべて持ち込みとなっていて、会場に着くとトランポ組(車に積載して現地まで来た人):自走組(参加する車両に乗って現地まで来た人)=5:5くらいの割合でした。


相棒はNinja ZX-4RR!

画像: Kawasaki Ninja ZX-4RR 2026年モデル 総排気量:399cc エンジン形式:水冷4ストローク並列4気筒 シート高:800mm 車両重量:189kg 発売日:2026年8月1日 税込価格:121万円  ▶▶▶車両の詳細情報はこちら

Kawasaki
Ninja ZX-4RR
2026年モデル

総排気量:399cc
エンジン形式:水冷4ストローク並列4気筒
シート高:800mm
車両重量:189kg

発売日:2026年8月1日
税込価格:121万円
▶▶▶車両の詳細情報はこちら

最高出力77PS・最大トルク4.0kgf-mを発生する4気筒エンジンを搭載した中型クラスのスーパースポーツモデルで、ラムエア加圧時には最高出力80PSを発揮。高回転まで一気に吹け上がる爽快な走りが魅力です。

SHOWA製BFRC liteリヤショックをはじめとする本格的な足まわりや、アップ&ダウン対応クイックシフター、トラクションコントロールなど電子制御も充実。街乗りからワインディング、サーキットまで幅広く楽しめる、高い走行性能を備えた一台です。

体験レポート(八橋秀行)

朝8時15分、受付スタート

今回会場となったのは栃木県茂木町にある「モビリティリゾートもてぎ」で、MotoGPやSUPER GTなどの国際的なレースが開催される国内最大級のサーキット。

当日は早朝から続く雨であいにくの天気。気温は28度とやや涼しいものの、雨による湿度が85%を超えており(午後は湿度計に100%と表示されていたそうです)路面はウェット気味。

普段雨の日はモーターサイクルに乗らない私は路面のコンディションにやや緊張しつつレッスンに備えます。

画像1: 体験レポート(八橋秀行)

会場に到着したら受付へ。同意書を記入したら、レーシングスーツの上から着用するビブスと昼食券を受け取ります。今回は雨天のため、一部講習の順番が変更されていました。


まずはサーキットを走る上での座学講習から!

画像2: 体験レポート(八橋秀行)

開校式を終えると、まずは座学講習からスタート。サーキットでの加減速の基本から「モーターサイクルが曲がるとはどういうことか?」について、安全かつ速く走るための方法を講師の皆さんから学びます。

今回講師を務めるのは、プロの第一線で活躍する実力派ライダーたち。そんな豪華な顔ぶれから直接レクチャーを受けられるのは、このイベントならではの魅力と言えます。

画像: ▲参加者一人ひとりが「このレッスンで達成したい目標」を発表。それぞれが明確な目的を持ってレッスンに臨むことで、会場全体に程よい緊張感と一体感が生まれていました。

▲参加者一人ひとりが「このレッスンで達成したい目標」を発表。それぞれが明確な目的を持ってレッスンに臨むことで、会場全体に程よい緊張感と一体感が生まれていました。

今回の講師の皆様

画像: 小林 龍太さん/2003年に東日本グランドナショナルズGP125で優勝。2005年からはMFJ全日本ロードレース選手権に参戦し、2014年にはST600クラスにて年間2勝を挙げてシリーズチャンピオンを獲得。現役引退後はMFJロードレースアカデミーのインストラクターを務める。

小林 龍太さん/2003年に東日本グランドナショナルズGP125で優勝。2005年からはMFJ全日本ロードレース選手権に参戦し、2014年にはST600クラスにて年間2勝を挙げてシリーズチャンピオンを獲得。現役引退後はMFJロードレースアカデミーのインストラクターを務める。

画像: 岩戸 亮介さん/2022年から全日本ロードレース選手権ST1000 クラス及び鈴鹿8耐のSST1000クラスに参戦。2024年全日本選手権ST1000クラスではランキング2位を獲得。現在もKawasaki Plaza Racing Teamより参戦中。

岩戸 亮介さん/2022年から全日本ロードレース選手権ST1000 クラス及び鈴鹿8耐のSST1000クラスに参戦。2024年全日本選手権ST1000クラスではランキング2位を獲得。現在もKawasaki Plaza Racing Teamより参戦中。

画像: 榎戸 育寛さん/2015年に全日本ロードデビューしてST600クラスに参戦。初年度はランキング9位となったが、クラス2年目の2016年には最終戦鈴鹿で劇的な大逆転劇を演じて自身初のST600チャンピオンに輝いた。

榎戸 育寛さん/2015年に全日本ロードデビューしてST600クラスに参戦。初年度はランキング9位となったが、クラス2年目の2016年には最終戦鈴鹿で劇的な大逆転劇を演じて自身初のST600チャンピオンに輝いた。


サーキットでの正しいライディングフォームを学ぶ

座学講習を終えると、次はライディングフォームの基礎練習へ。普段の街乗りとはまったく異なるサーキットでのフォームは、力加減や体重移動が想像以上に難しく、最初は悪戦苦闘。

それでも、講師を務めてくださった小林さんの丁寧なアドバイスのおかげで、走りの基本となるフォームを少しずつ身に付けることができました。


レーシングスーツに着替えて基礎練習走行開始!

画像3: 体験レポート(八橋秀行)

ライディングフォームのレクチャーの後、いよいよレーシングスーツを装着して南コースにて練習走行がスタート。初めてのレーシングスーツにあたふたしながらも、何とか着用することができ、ヘルメットやブーツをつけて準備は完了!

画像4: 体験レポート(八橋秀行)

まずはブレーキングの練習から。教習所で学ぶような急制動ではなく、フロントとリヤブレーキを少しずつ使って加速後にブレーキを引きずるようなテクニックを学びます。

画像5: 体験レポート(八橋秀行)

減速時はお腹に力を入れて、腕をハンドルに突き出して車体と体の間に〇を作るようなイメージでフォームを作ります。慣れないうちは体に余計な力が入って難しい……。

画像6: 体験レポート(八橋秀行)

コーナリングでは、前にレクチャーしていただいたフォームを意識して、体を曲がりたい方向へ思い切って向けます。

最初は体を車体から離すことへの恐怖感がありましたが、次第に「こうすると綺麗に曲がれるんだ!」という感覚がわかってきて、コーナーを曲がるのが楽しくなりました。

画像7: 体験レポート(八橋秀行)

次第に気温が上がり、蒸し暑さも一気に増してきました。最初の走行を終える頃には全身汗だくで、すっかりヘトヘトに…。そんなときにありがたかったのが、しっかり冷房の効いた休憩室です。

冷たい水でこまめに水分補給をしながら体をクールダウンし、次の走行に向けて英気を養いました。

休憩を終えたら次はパイロンスラロームと一定速度での旋回姿勢を学びます。

教習所で学んだ時とは違い、“サーキットで速く安全に曲がる”ための走行なので、パイロンに合わせて毎度お尻の位置を変えて…曲がる内側の腕は力を抜いて…足の位置と角度は…などなど考えることが盛りだくさん!

それでも回数を重ねるごとに段々と旋回時のフォームが身についていくのを感じました。

走行中は講師の方が先導してくれるので、間近で正しいフォームを見て覚えることができます。また、講師の方は受講者の走りを見ながら、一人ひとりに合わせた的確なアドバイスをしてくださるので、初めてでも安心して走行することができました。

画像8: 体験レポート(八橋秀行)

練習走行を終えたら、待ちに待ったお昼休憩タイム!

本イベントでは昼食代金も参加費に含まれていて、お昼は受付時にいただいた昼食カードをレストランで提示するだけでOK。メニューは3種類用意されていて、私は「冷やし担々麺」をいただきました。

慣れないレーシングスーツと蒸し暑い陽気でオーバーヒートした体に染み渡る……!!


いよいよサーキット走行にチャレンジ!

昼食後はついに本コースでの走行がスタート。

走行前にブリーフィングといって、講師の方々から国際コースの走り方やフラッグのルール、サーキットで最も速く走るための理想的な走行ラインなど、安全に走行するための基礎を学びます。

画像9: 体験レポート(八橋秀行)

ブリーフィングを終えたら走行前準備。

万一の転倒時にパーツが割れて飛散するのを防ぐため、灯火類には養生テープを貼っておく必要があります。

Ninja ZX-4RRの場合には左右のミラーとヘッドライト、前後ウインカー、テールランプ、反射板をしっかりテープで養生しました。

さらに、万一のことを考えて、エアバッグも装着します。

レーシングスーツの上からしっかりとエアバッグを固定し、車体とエアバッグをケーブルで繋ぐことで、車体から離れた際にケーブルが外れてエアバッグが作動する仕組みとなっています。

画像10: 体験レポート(八橋秀行)

準備ができたらいざグリッドへ。

果てしなく広い本コースを前にして、私の体は緊張でガチガチに……。講師の方々が先導してくれるので大丈夫……! と心を落ち着かせます。

いよいよ走行スタート。はじめに先ほど教わったピットインの方法を学び、そのあとは講師陣の後ろをついて走り、レコードラインを体感します。

路面はウェットなので、最大限気を配りつつ、練習で教えてもらったフォームを意識してコーナーを一つずつ超えていきます。

最初の1〜2周は前の人についていくのに必死でしたが、段々と加速やコーナリングに余裕が出てきました。

画像11: 体験レポート(八橋秀行)

先導走行を終えたら、ピットに戻っていったん休憩。本日最後のカリキュラムとなるフリー走行に向けて、ブリーフィングルームで改めて走行ラインなどを確認します。

最後のフリー走行では、皆さん気持ちよさそうにサーキットを走行。

丸一日みっちり練習したかいがあり、早朝よりも綺麗なライディングフォームで運転できるようになりました。

画像12: 体験レポート(八橋秀行)

プログラム終了後はサーキット内で記念撮影。

疲労と達成感で胸がいっぱいになりましたし、全身の筋肉痛にも悩まされましたが、普段私たちが外から見ていたもてぎのサーキットを実際に走れる、大変貴重な経験となりました。

まとめ

今回参加した「KAZE Let’s Ride オンロード in もてぎレーシングスクール Beginner」は、サーキット走行へのハードルをぐっと下げてくれるイベントでした。

基礎から丁寧に学べるカリキュラムと手厚いサポートのおかげで、未経験の私でも安心してサーキット走行の楽しさを存分に味わうことができました。

画像: ▲これまでの乗り方よりもライディングフォームが綺麗になった気がします!!

▲これまでの乗り方よりもライディングフォームが綺麗になった気がします!!

いきなりサーキットへ出るのではなく、クローズドコースで基礎練習と座学を行ってから実走へ進むため、安心してステップアップできるのが印象的でした。

実際にサーキットを走ると、練習で教わったブレーキングやフォームを意識することで、「この速度でもこんなに自然に曲がれるのか」と、その効果を実感することができ、「次こそはもっと長く、もっと上手に走りたい」という新たな目標も生まれました。

画像: まとめ

スポーツモデルに乗っていても、公道ではめいっぱいモーターサイクルの実力を試すことはできません。かといって、セオリーも何も知らないのに、一人でサーキットに行くのは怖いもの。

「KAZE Let’s Ride オンロード」は、自分と近いレベルのライダーたちと一緒にいちからサーキット走行の基本を学ぶことができ、プロのライダーからテクニックを学べる、絶好の機会となっています。

2026年は、9月9日に富士スピードウェイで、10月15日にモビリティリゾートもてぎで開催予定です。各回でカリキュラムや内容が異なるので、詳細は公式ホームページで確認を!

今後の開催スケジュール等はこちら

文:八橋秀行/写真:南 孝幸/まとめ:Kawasaki Good Times Journal 編集部

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