カワサキのラインアップするミドルクラスのレトロスポーツ・Z650RSに試乗し、約1000kmのロングツーリングを実施! 風をもろに受け、大型モーターサイクルの中では控えめな排気量のZ650RSですが、実際の長距離走行性能はいかに……?実測燃費もあわせてご紹介します!
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画像: Kawasaki Z650RS 2026年モデル 総排気量:649cc エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒 シート高:800mm 車両重量:188kg 発売日:2025年11月15日 税込価格:108万9000円  ▶▶▶製品ページはこちら

Kawasaki
Z650RS
2026年モデル

総排気量:649cc
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
シート高:800mm
車両重量:188kg

発売日:2025年11月15日
税込価格:108万9000円
▶▶▶製品ページはこちら

Z650RSは、カワサキが2022年から国内販売を開始したミドルクラスのレトロスポーツモデル。

軽量・コンパクトで取り回しに優れたネイキッドスポーツモデル・Z650のフォーマットをベースに、クラシカルなイメージを取り入れたスタイリングが魅力の1台です。

「Z-RS」シリーズといえば人気モデルのZ900RSが注目されがちですが、排気量649ccの並列2気筒エンジンを採用した車体は、Z900RSよりも約30kg軽く、シート高も20mm低く設定されていて、こと親しみやすさにおいては兄貴分を凌ぐ数値となっています。

画像: Z650RSで1000km走って高速・長距離性能をレポート! 気になる実測燃費も計測【インプレッション】

今回はそんなZ650RSで2日ほどかけて約1000kmの道のりを試乗。

ツーリングの中で感じたZ650RSの乗り心地をはじめとしたツーリング性能や実測燃費を紹介します!

軽さと足つきがツーリング後半も大きな助けに!

ライダー身長:175cm、シート高:800mm

画像1: 軽さと足つきがツーリング後半も大きな助けに!

長い旅程の中で大きな助けとなったのがライディングポジションと足つきです。

正直、日帰りで300kmほどのツーリングであっても、乗車姿勢が前傾するセパレートハンドルモデルは、ツーリングを終えるころにはもうクタクタです。

しかしZ650RSは、大きく手前に引かれたハンドルのおかげでライディングポジションは前傾が少なく自然なものとなっていて、長時間の乗車でも上半身にかかる負担が少なく、快適にライディングを持続できます。

細身の車体と抑えられたシート高により足つきもよく、身長175cmの私はかかとまでしっかりと地面に着き、停車時の安定感もバツグンです。

画像2: 軽さと足つきがツーリング後半も大きな助けに!

車体は188kgと大型モーターサイクルの中では非常に軽い部類に入り、実際に取り回してみても、少し重たい250ccクラスくらいの印象。

ロングツーリングは後半にかけてだんだんと体力・集中力が落ち、局所的な身体の疲労、ふいな立ちゴケといったリスクが生じますが、Z650RSにおいてそういった不安を感じるシーンはありませんでした。

出発から帰宅まで、精神的にも、肉体的にも少ない疲労でツーリングを楽しめるモデルだと感じました。

しなやかな足まわりが生む快適性

画像1: しなやかな足まわりが生む快適性

次に長距離ツーリングを支えてくれたのが前後の足まわり。

特に長時間走行する高速道路でギャップによる突き上げが続くとストレスが溜まりがちですが、リアショックが衝撃を和らげてくれるため、高速走行時にも適度な快適性が保たれていました。

画像2: しなやかな足まわりが生む快適性

フロントサスペンションも非常にしなやかで、最初こそ「やわらか過ぎないか……?」と心配になったものの、走り出してみればしっかりと路面を追従し、突如あらわれるギャップもしっかりいなしてくれるため安心してライディングを楽しむことができました。

ミドルクラスでも、大型モデルらしいパワフルさと安定感を両立

画像1: ミドルクラスでも、大型モデルらしいパワフルさと安定感を両立

エンジンの排気量が上がると出力・トルクが上がるのは当然のことですよね。

エンジンによってはアグレッシブな性格になるものも多いですが、一貫して快適性は向上する傾向にあります。

市街地では加速でのギアチェンジが減り、高速道路では低い回転数でクルージングできるようになります。また、高出力なエンジンの動力を支えるためシャーシやブレーキも強化されているため、高速走行・ブレーキングでの安定感が高く、操作の節々において疲労が少なく済みます。

Z650RSは大型モーターサイクルの中でも排気量649ccと、比較的フレンドリーな部類となりますが、それでも中身は立派な大型モーターサイクルです。

画像2: ミドルクラスでも、大型モデルらしいパワフルさと安定感を両立

最高出力は68PSを発揮し、トレスフレームを採用する車体もそんなパワーを受け止められる剛性がしっかり確保されいます。

大型モーターサイクルの例に漏れず、ワインディングでのパワー不足を感じることはまず皆無で、高速道路の120km/h区間でもエンジン・車体ともに不安はなく、安心して走行することができます。

フロントにダブルディスクを採用するブレーキも制動性・コントロール性ともに十分で、ゆとりのある排気量とあわせてメリハリのあるライディングも楽しむことができました。

画像3: ミドルクラスでも、大型モデルらしいパワフルさと安定感を両立

ただ、ネイキッドモデルゆえに、高速道路では走行風をもろに受けてしまいます。

モーターサイクルとしては高速走行も難無くこなせる性能を持っていますが、それに乗るライダーが長時間の高速走行に耐えられるかはまた別の問題。

今回のツーリングでは10時間近くを高速道路の上で過ごしていましたが、Z650RSの場合のんびりと目的地を目指したほうが、ツーリング全体を通して快適に過ごせるでしょう。

余談ですが、ロングツーリングで夜間や高山地帯を走る場合は防寒着を持っておくといいでしょう。5月の夜間走行(高山地帯含む)で凍えそうになった私がいるので、これは本当におすすめです!

実測燃費は?

画像1: 実測燃費は?

今回のツーリングを通して記録した実測燃費を紹介します。

上述の通り、モーターサイクルは排気量があがればパワーや最高速も上がり、高速走行における安定性も向上します。一方で、必要な燃料が多くなるため、排気量が大きくなればなるほど燃費は落ちていく傾向にあります。

画像2: 実測燃費は?

その点、ミドルクラスと呼ばれる中排気量帯に分類されるZ650RSは、大型モデルの中でも燃費は良好な部類です。

公式のカタログスペックでは、WMTCモード値で23.6km/Lとなっていて、Z900RSの20.5km/Lに比べても良好な数値。

今回走った距離は1069.1kmで、給油時点での走行距離と給油量は以下の通りでした。

区間走行距離給油量燃料消費率
A252.9km12.11L20.88km/L
B139.6km5.42L25.76km/L
C236.1km9.05L26.09km/L
D201.3km7.43L27.09km/L
E239.2km9.26L25.83km/L
TOTAL1069.1km43.27L24.71km/L

A区間は検証のため回転数を上げて走ったりしていたこともあり、市街地+高速道路252.9kmの走行における数値としては少し燃費が落ちてしまっていました。

しかし、B区間以降はワインディング・高速道路・市街地含めて24~27km/Lの数値が出ているので、WMTCモード値よりもいい数字を記録。普通に走行していれば大型モデルとしても良好な燃費と言えるでしょう。

ちなみに、A区間はかなりギリギリまで粘って給油したのですが、なぜか12.11L給油できてしまいました。これは誤差だと思います(汗)

画像3: 実測燃費は?

一点注意したいポイントが航続距離で、Z650RSのタンク容量は12Lと控えめです。

航続距離は実測燃費の平均約25km/Lをもとに計算すると300kmとなっていて、モーターサイクルとしては一般的な航続距離が確保されていると思います。

画像4: 実測燃費は?

しかし、マスツーリングの際には走り方、走るルートによって他のモーターサイクルと給油タイミングが変わってしまう可能性があるでしょう。

Z650RSはオド・トリップに加え、瞬間燃費、平均燃費の他、後続可能距離も標示できるため、うまく活用してあと何キロくらい走れるのか意識しておくのがポイントでしょう。

Z650RSは長距離ツーリングのポテンシャルも十分!

画像: Z650RSは長距離ツーリングのポテンシャルも十分!

今回1000kmを越える距離を走ってみましたが、Z650RSは十分長距離ツーリングに対応できるポテンシャルを持ったモーターサイクルでした。

高速道路や寒さを感じる環境では走行風に悩まされることもありましたが、これはライダー側の工夫で克服できる範囲だと思います。

大型モーターサイクルは小排気量モデルにはないパワフルさや安定性を得られる一方で、重さ、足つき、取り回しなど長距離ツーリングでは億劫に感じざるを得ない要素もあります。

その点、Z650RSは、軽さと足つき、乗り心地の良さは、長距離ツーリングにおいてライダーの大きな心の支えになるはず。旅先の朝も軽い気持ちで出発でき、連泊の長距離ツーリングでも充実した時間を過ごせる親しみやすいモーターサイクルと言えるでしょう。

文:石神邦比古/写真:森浩輔/まとめ:Kawasaki Good Times Journal 編集部

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