
Kawasaki
ELIMINATOR
2026年モデル
総排気量:398cc
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
シート高:735mm
車両重量:176kg
発売日:2025年7月15日
税込価格:85万8000円
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堂々たる「ロー&ロング」に秘められた、意外なほどのスリムさと扱いやすさ
2023年のデビュー時、実車を初めて目にした瞬間の「デカいっ!」という驚きはいまでも鮮明です。400ccクラスの常識を覆すような堂々たる存在感は、このモデルの大きな魅力のひとつ。真横から眺めれば、全長2250mmという圧巻の「ロー&ロング」スタイルが際立ち、Ninja 400と比較しても26cm以上長いその体躯は実にグラマラスです。

しかし、いざ正面に回ると印象は一変し、驚くほどスリムな顔つきを見せてくれます。一方で後ろ姿に目を向けると、リアフェンダーやテールランプの造形によって前から見るより芯が太く見え、どの角度から見ても飽きさせない立体的なスタイルを楽しめます。この「存在感とスリムさ」の絶妙なバランスこそ、ELIMINATORの個性と言えるでしょう。


実際に跨ってみると、さらなる驚きが待っています。ハンドル幅は785mmとコンパクトに抑えられており、脇を締めてスポーティに構えることも可能。そして何より、735mmというシート高が生む抜群の足つき性が、乗り手に絶大な安心感を与えてくれます。

シート高:735mm
ライダーの身長・体重:175cm・70kg

シート高:735mm
ライダーの身長・体重:175cm・70kg

シート高:735mm
ライダーの身長・体重:175cm・70kg
「これなら立ちごけの心配はなさそうだ」──そう思わせてくれる心の余裕は、日常使いでは何よりも大切。低重心で取り回しも軽く、跨ったまま前後へ動かすのも楽々です。

ステアリングアングルは左右35°を確保しており、これはNinja 400やZ400と同等。ホイールベースは長いものの、街中の狭い路地でもストレスなく向きを変えられる、非常にフレキシブルな設計になっています。

▲跨ったままストレッチをしたり、グローブを外してスマートフォンを触ったりということが不安なくできました。毎日乗ることを考えたとき、これほど安心して扱えるのは非常にありがたいことです。

▲跨ったままストレッチをしたり、グローブを外してスマートフォンを触ったりということが不安なくできました。毎日乗ることを考えたとき、これほど安心して扱えるのは非常にありがたいことです。

▲跨ったままストレッチをしたり、グローブを外してスマートフォンを触ったりということが不安なくできました。毎日乗ることを考えたとき、これほど安心して扱えるのは非常にありがたいことです。
「構えずに乗れる」快感、通勤・通学を支える高い実用性
エンジンを始動すると、水冷並列2気筒エンジンが静かに、かつ規則正しく鼓動を刻みます。排気音は耳に優しく、早朝や深夜の住宅街でも過度に気を遣う必要はありません。


走り出してまず感じたのは、視界の良さと情報の入りやすさです。ミラーはハンドル幅に収まるコンパクトさながら、後方視認性は抜群。デジタルメーターの配置も絶妙で、走行中の安心感に直結しています。

操作系においても、ライダーにストレスを与えない配慮が光ります。「アシスト&スリッパークラッチ」を搭載したクラッチレバーは、指先で操作できるほど軽く、シフトチェンジもクイック。 発進と停止を繰り返す渋滞路でも、左手の疲れを劇的に軽減してくれます。

また、ハンドリングが非常に素直で、制動時も前後ブレーキやサスペンションが分かりやすい挙動を示してくれます。「どのくらい力を込めれば、どう止まるか」という感覚が掴みやすいため、低速走行時でも不安がありません。

いい意味で「何も考えずに乗れる」このキャラクターは、仕事で疲れた帰り道や、少し天候の悪い日でも「ELIMINATORなら大丈夫」と思わせてくれる大きな要因です。
信号待ちで両足をベタッと地面につけ、リラックスして信号を待つ。そんな何気ない時間が、じつはこのモーターサイクルと過ごす中で最も贅沢な瞬間かもしれません。
毎日を支える充実の装備と、所有欲を満たすディテール
ここからは、1カ月過ごして気づいた細かなポイントを紹介します。
燃料タンクと実測燃費


燃料タンク容量は12L。都心の街乗りで複数回計測した実測燃費は15~20km/Lといったところでした。WMTCモード値は25.7km/Lなので、郊外のツーリングならもっと伸びるのでしょう。
燃料タンク容量がやや少ないと感じた方もいるかもしれませんが、このタンクの美しさを理解すれば、それも仕方なしと思えるかもしれません。とくに跨った状態から見る滑らかな曲線は、日々「美しいなぁ」と感じるポイントでした。
メーター

丸型のコンパクトなデジタルメーターには、エンジン回転数をリアルタイムで表示するタコメーターも備わっています。
ポジションインジケーター、時計、デュアルトリップメーター、リアルタイムの燃費、平均燃費、走行可能距離の目安といったものまで表示できる多機能な仕様です。
さらにBluetoothを内蔵しており、スマートフォンとの相互通信が可能です。「RIDEOLOGY THE APP」を使用することで、車両のメンテナンススケジュールの管理や、スマートフォンに届いた通知をメーターに表示することなどもできます。
ETC車載器


400ccクラスでは珍しく、ELIMINATORシリーズはETC2.0車載器キットを標準装備しています。車載器が搭載されているのはシートの下。サイドカバーに設けられた鍵穴にイグニッションキーを挿し込み回すことで、シートのロックが解除され、取り外すことができます。
メーターにはETCインジケーターも備わり、ETCカードが挿入されているか、正常に作動しているかどうかがひと目で分かるのも嬉しいポイントです。
ヘルメットフック


ELIMINATORには外付けのヘルメットホルダーは装備されていませんが、シート下にヘルメットを掛けるためのフックが用意されています。
シートを開けて、このフックにヘルメットのDリング等を引っかけて、シートを閉じればロック完了です。
灯火類


ヘッドライト、テールランプ、ウインカーはすべてLEDを採用しています。ハザードランプも備わっています。
照射部Φ130mmのコンパクトな丸型ヘッドライトは光量も充分。夜間の走行も安心でした。電球式ヘッドライトのようにライト全体が点灯しているように見せているのも特徴です。
まとめ

1カ月間、生活の一部としてELIMINATORを走らせて分かったのは、このモーターサイクルが単なる「移動手段」ではなく、日常のストレスをリセットしてくれる「良質なパートナー」だということです。
クルーザーの余裕と、ネイキッドモデルのような扱いやすさ。その絶妙なバランスを、興味のある方は、ぜひカワサキプラザの店頭試乗などで一度体感してみてほしいです。
文:西野鉄兵/写真:関野 温、Kawasaki Good Times 編集部



