Ninja Team Green Cupとは?

「レースには興味があるけれど、何から始めればいいかわからない」「公道用のバイクでそのまま走りたい」。そんなライダーの夢を叶えるのが、このNinja Team Green Cupです。
参加車両は、並列4気筒エンジンを搭載した250ccスーパースポーツ「Ninja ZX-25R」シリーズのワンメイク。改造範囲を大幅に制限しているため、マシンの性能差が少なく、ライダーの腕と工夫が勝負を決める公平なレギュレーションが特徴です。

また、専用のレーシングスーツを持っていなくても参加できる「レンタルレーシングスーツ」サービスや、全日本ロードレース選手権で活躍中の岩戸亮介選手をはじめとするプロのインストラクターによるサポートプログラムも充実しており、初めてのレースデビューには最適の舞台となっています。
2025年シーズン 激闘の全5戦振り返り
【第1戦】オートポリス(4月27日・大分県)

シーズンの開幕戦は、九州・大分県のオートポリス。エントリー台数は28台(うち新規5台)となり、昨年の開幕戦を上回る活況を見せました。レースは「クラス1(初心者)」と「クラス2(経験者)」の混走で行なわれ、総合優勝およびクラス2優勝を飾ったのは、#34 佐野川谷裕之選手(MSTV WITH ME RACING)。2位の#71 岡田悠司選手(MCFWitレーシング)との差は3.206秒と、最後まで目が離せない展開でした。

また、クラス1では#47 芳之内淘選手(カワサキプラザ松山レーシングチーム)が優勝を果たしました。九州エリアはカワサキ正規取扱店のサポートが手厚く、ショップスタッフとユーザーが一丸となってレースを楽しむ姿が印象的でした。
【第2戦】岡山国際サーキット(6月15日・岡山県)

第2戦は岡山国際サーキットで開催され、29台がエントリー。天候は曇りというコンディションの中、最後まで目が離せない展開になりました。。優勝したのは#71 岡田悠司選手。開幕戦のリベンジを果たす走りで、2位の#34 佐野川谷裕之選手とのタイム差はわずか「0.401秒」。ゴールまで続いた接戦に、会場は大きな盛り上がりを見せました。

このラウンドでは、参加者同士の助け合いや、KTC(京都機械工具)の工具おためしサービスの利用が増加するなど、パドック内のコミュニティが深まっている様子も見受けられました。
【第3戦】鈴鹿サーキット(7月19日・三重県)

ライダーの聖地、鈴鹿サーキットで開催された第3戦。エントリー開始から約6時間で定員に達するほどの人気で、シーズン最多となる42台(うち新規8台)が集結しました。このレースを制したのは、地元・山科カワサキの#89 森下慎也選手(RT FOOLFOX 山科カワサキ)。

また、前日にはホームストレート上でのスタート練習が実施され、初心者にとっては憧れの鈴鹿でのスタート手順を学べる貴重な機会となりました。真夏の開催でしたが、ホスピタリティエリアでのドリンクサービスなどの熱中症対策が功を奏し、安全にイベントを終えることができました。
【第4戦】SPA直入(9月20日・大分県)

第4戦は、テクニカルなコースレイアウトが特徴のSPA直入。「クラス1」「クラス2」「レディースクラス」の3クラスそれぞれで単独レースを行なう贅沢なスケジュールで開催されました。

特に注目を集めたのは9台がエントリーしたレディースクラス。#65 明珍理恵選手(M's Factory-65)が優勝し、2位の#84 橋本淳子選手との差は0.889秒という接戦でした。クラス2では#44 吉田寛選手が、クラス1では#19 増田隼斗選手がそれぞれ優勝を飾りました。レンタルスーツを利用した女性参加者が、このイベントをきっかけに車両購入に至るなど、新たなライダー層の拡大を感じさせる大会となりました。
【第5戦】モビリティリゾートもてぎ(11月15日・栃木県)

シーズンの締めくくりとなる最終戦は、33台がエントリー。年間チャンピオンが決定する重要な一戦です。レースは#34 佐野川谷裕之選手が優勝し、0.238秒差の僅差で#8 樋口祥太選手が2位に入りました。この結果により、2025年シーズンの年間ランキングが確定しました。
2025年シリーズランキング結果

全5戦を通じて繰り広げられたポイント争奪戦。最終戦もてぎまでもつれ込んだチャンピオン争いは、劇的な結末を迎えました。
栄えある2025年シリーズチャンピオンに輝いたのは、佐野川谷裕之選手(74ポイント)。ランキング2位の岡田悠司選手(73ポイント)とは、なんとわずか「1ポイント差」。1つの順位、1回のレース結果が勝敗を分ける、非常に拮抗したシーズンとなりました。また、ランキング3位には、安定した走りでポイントを重ねた浅海康介選手(67ポイント)が入賞しました。
| 1 | 佐野川谷 裕之 | MSTV with me racing | 74 |
| 2 | 岡田 悠司 | MCFWitレーシング | 73 |
| 3 | 浅海 康介 | Shinobi 2nd's RT with M's Factory | 67 |
| 4 | 樋口 祥太 | AIRWORKS GARAGE RTwithEJ | 55 |
| 5 | 芳之内 洵 | カワサキプラザ松山レーシングチーム | 51 |
| 6 | 長池 将則 | maaDeft Racing with MKK | 42 |
| 7 | 井出 正樹 | club baz-OVERLAP | 40 |
| 8 | 鈴木 昭太 | CRAZY Racing Team | 36 |
| 9 | 橋本 淳子 | Shinobi 2nd's RT with M's Factory | 30 |
| 10 | 山本 信二 | 山科カワサキKENクラブ クシタニ京都 | 30 |
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年間ランキング1位|佐野川谷裕之選手

年間ランキング1位|佐野川谷裕之選手

年間ランキング1位|佐野川谷裕之選手

年間ランキング1位|佐野川谷裕之選手

年間ランキング2位|岡田悠司選手

年間ランキング3位|浅海康介選手
年間を通して素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたライダーの皆様、本当におめでとうございます。
シリーズチャンピオンを獲得した佐野川谷選手、そして最後まで激しいトップ争いを演じた岡田選手をはじめ、上位入賞者の皆様の走りは、観る者にレースの厳しさと素晴らしさを同時に教えてくれました。
また、ランキングに入賞された皆様だけでなく、全戦を通してご参加いただいたすべてのライダーの情熱と挑戦に、心からの敬意を表します。皆様の熱い走りが、2025年のNinja Team Green Cupを素晴らしいシーズンにしてくれました。
初心者からベテランまで楽しめる

2025年シーズンを振り返ると、トップ争いのレベルが向上する一方で、新規参加者も継続的に獲得できていることがわかります。初めての方には「サポートプログラム」や「クラス1(初心者クラス)」が用意されており、自分のペースで安全にサーキットデビューができる環境が整っています。
また、パドックではライバル同士でありながらも、工具を貸し借りしたり、走行のアドバイスをし合ったりと、Ninja ZX-25Rを通じた温かいコミュニティが形成されています。「速く走ること」だけが目的ではなく、「仲間と楽しむこと」も、このNinja Team Green Cupの大きな魅力です。
2026年シーズンに向けて

最終戦の会場では、早くも来シーズンの開催を待ち望む声が多く聞かれました。
2026年度のスケジュールは現時点では未発表ですが、もちろん開催に向けて準備が進められています。来年もまた、サーキットで熱く楽しい戦いが繰り広げられることでしょう。
Ninja ZX-25Rシリーズを所有していて興味があるという方は、冬の間に愛車のメンテナンスや装備の準備を整えて、ぜひ「Ninja Team Green Cup」の世界へ飛び込んできてください!
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まとめ:Kawasaki Good Times 編集部



